不登校ひきこもり 思春期ブルー相談室ブログ

家族支援カウンセラー海野しぶきによる不登校・ひきこもりの解説と、わが家の話


ゴールデンウイーク最終日に思い出すこと

わが家の娘は、中学生の頃から学校には行かなくなりましたので、世間のお休みとは全く無関係の生活を送っておりますが、私自身がこのような活動をしていますと、この時期は子どもや新社会人の自殺予防の情報が目に飛び込んできますね。

統計上、長いお休みが明ける時期というのは自殺件数が増えるとのことで、不登校新聞の編集長石井志昂さんのコメントもあちこちで採用されていました。
特に今年は学校も10連休になっているところが多いため注意が必要だそうで、子どもが学校に行きたがらないならば、頑張らせずに休ませてほしい、と伝えています。


実は、私にも昨年忘れ難い出来事が起こりました。
ご近所の高校生の息子さんが、ゴールデンウイーク最終日に自宅で命を絶ったのです。
ほとんどお付き合いのない間柄ですから詳しいご家庭の事情はわかりません。
留守宅が多いマンションで、私がその事実を知っているのは、たまたまその時に私が在宅していて、警察の方が事情聴取に来たからです。

私の勝手な憶測で話を広げたくはないので、これ以上の情報は何もないのですが、息子さんには何かしらの理由があったのでしょうね。
理由もなく急に死ぬことはありませんもの。


私はブログやおしゃべり会、また個別のカウンセリングでも、「子どもは命がけで不登校をしているのだ」ということをお伝えしています。
私には娘との葛藤の日々だけでなく、この男の子のことが頭にあるので、なんの比喩でもなく、事実として伝えているつもりです。

その、命がけの子どもの心の声を聴いてほしいのですが、残念ながらお母さん方の中にはどうしてもご自分の希望が優先で、子どもの命がけの行動も、直そうとするばかりの人がいるのが現実です。

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また私には別の知り合いで、若い頃に妹さんを自殺で亡くした女性がいます。
当時、その女性は母親から「あんたがもう少しあの子の話を聞いていればこんなことにはならなかった。」と言われたそうです。
おそらくお母さんは、娘を亡くした辛さを少しでも緩和したかったのだろうと思いますが、その言葉は姉である女性を苦しめ続け、それから30年以上経っても彼女の気持ちが晴れることはありません。


大変気の毒な話ですが、身内を自殺で亡くすということは、これだけ大きな影響を及ぼすのです。
誰かがいなくなり、崩壊した家族の当事者がどんな気持ちで生きていかなくてはならないか…。

子どもをなんとかしようと躍起になっているお母さんにお会いすると、もう少し想像力が働けば変わるのに、と思わずにはいられません。

不登校の子どもにとって、死はとても身近な存在です。

子どもが学校に行きたくないと言ったならば、ぜひ、それは勇気ある発言ととらえてください。
子どもには本当の意味での生きる力があるからこそ、勇気を出してそう言ったのだと考えてほしいのです。

この先の長い人生を生き切るために、少しの間お休みしたっていいではないですか。

学校は、子どもの命よりも大切な場所ではないはずです。

お休みの間、家族それぞれが人生について、命について、考える時間が神さまから与えられたのです。

逆の視点から見ると、今は命よりも地位や名声が大事な時代なのかもしれないですね。

それは違うんじゃない、と教えてくれているのが彼ら彼女らとも言えるのではないでしょうか。


ご近所の男の子の死を無駄にしないためにも、私はおそらく毎年この時期に同じ内容の記事を書くことになるでしょう。
彼が生きていたことは、私も忘れたくないですから。