思春期ブルー相談室ブログ

家族支援カウンセラー海野しぶきによる不登校・ひきこもりの解説と、わが家の話

過保護と過干渉について 2

親離れのサインと過干渉

 

「つ離れ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
私自身は、家族支援メンタルサポート協会の森理事長に教えてもらいました。

子どもの年齢を数える時に、「ひとつ、ふたつ、みっつ…」といいますが、「」が付くのは「九つ」まで。
十歳になると「」から離れます。
この「つから離れる」くらいの年齢から、子どもの「親離れ」は始まるんだそうです。
多少の前後はありますが、概ね小学4年生くらいからそういう時期なのです。
親が思っているより、ずいぶん早いと思いませんか?

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このくらいの年齢になると、脳の発達により、自分と他人を比較できるようになるそうです。
「あの子みたいな髪になりたい。」
「あいつの顔カッコイイんだよな。」
「何で自分はこんな変な鼻なの?」
「あ~あ、かわいくなりたいなー。」
という具合です。

自分の子が、いつ「つ離れ」の時期に入ったのか、とてもわかりやすいサインがあるんですよ。
それは、一人でこっそり隠れて鏡を見るようになること。
なので、親は子どもがコソコソ鏡と見つめ合っていることに気付いても、知らないフリをしなくてはなりません。

他者と自分を比較するということは、「私はあの人より上か下か」を自己判断していることの表れです。
つまり、それにより優越感や劣等感が生じ始めるのです。
劣等感が生まれる、ということは、自己肯定感が低くなるということですから、傷つきやすい年頃になったということなんですね。

周りと自分を比較して、自信たっぷりになれないタイプの子どもは、少しでも自分を良く見せようと、学校で長時間頑張って過ごしているので、とても疲れてしまいます。

また一見自信がありそうな優秀な子ほど、自分自身で目標を高く設定しているので、少しでも納得いかないことがあると、自分を責めるようになります。

疲れた子どもたちは、せめて家では好きなことをしたいと思っていても、親が「あれやれ、これやれ」と口うるさいので、一気にやる気を失ってしまいます。
特にST気質の子は、親の言おうとしていることや、表情に敏感に反応するため、親から言われれば言われるほどやらなくなります。

このへんの、言ってもきかない、というあたりは思い当たるお母さんも多いのではないでしょうか。
とにかく子どもは親から自立しようとし始めたわけですから、親が上から目線で手出し口出しすることは、やはり過干渉な行為となってしまいますね。

なので、親は子どもへの接し方をこれまでの手取り足取りのしつけ型から卒業していかなければならないのです。
決して親の望むとおりにやれるかどうか、ではありません。
やって失敗しても、やらなくて失敗しても、親はたくさんの失敗経験を邪魔せずに、いざという時はサポートできるよう準備をしておく、というスタイルに変えていきましょう。

一体どんなことが過干渉に当てはまるのか? 

では、どんなことが上から目線の過干渉な行為に当たるのか、具体的に挙げてみます。
比較的わかりやすいのが、
管理、支配、強制、要求、抑圧、叱責、介入など。

親としてはいわゆる「アドバイス」なのですが、
忠告、提案、指導、指示、評価、なども該当します。

また管理の一部となる監視、その監視のやんわり系である見守りも過干渉です。

こうしてみると、子どもに関わることはあらゆることが過干渉につながってしまうような感じですね。

上記で書いたことは全て、子どもが自分で考えて行動する力を奪うことにつながってしまいます。
どんなに子どもを想ってのことだとしても、突き詰めて考えれば、それは親の考え、親の意見、親の願いを押し付けていることに行きつくからです。

じゃあ、親はどうすればいいのでしょうか?
それは、ちょっと大変ですけれど、
「親からは話しかけない。」
「親の意見は言わない。」
これに尽きます。

子どもがとっくに「つ離れ」の時期を過ぎ、不登校になっているならば、なおさらです。
上から目線の過干渉な姿勢を排除するためには、こちらの意見を言わないのが一番なので、結局「親からは話しかけない」という行動を取るしかないのです。

ただし、勘違いしてはいけないのが、無視するとか、相手にしない、ということではありません。
あくまでも「過保護」に接することが重要です。

それについては次回に書くことにしますね。